sasakure.UKさんのアルバムが何か1つ欲しいなと思って順番にプレビューを聞いている時に、独自の世界観で気になったのが今回紹介する「Qili」です。
このQiliはsasakure.UKさんがプレイリストにまとめている他の作品と違って共作アルバムのため、少しテイストが違っていて気になりました。
しかしこうやってブログで1つ紹介するのに共作アルバムというのは失礼な気がしたので、一番気に入った最新のVocaloidアルバム「エルゴスム」だけをこの時は購入しました。
メゾネットメゾンさんの名前をどこかで目にした気がしたものの思い出せなかったのですが、RTが回ってきてどこで名前を見たのか気付きました。
キズナアイの新曲「FL-AI-YER」のプロデュースを担当したのがメゾネットメゾンさんでした。
Kizuna AI to AIなどを手掛けたsasakure.UKさんとFL-AI-YERをプロデュースしたメゾネットメゾンさんの共作アルバムとは、キズナアイに関心のある人間にピッタリのアルバムではないかということでこちらも購入させてもらいました。
sasakure.UK×メゾネットメゾン「Qili」
sasakure.UKさんとメゾネットメゾンさんの共作アルバム「Qili」のPreviewです。
全8曲収録のアルバムでそのうち3曲がインストゥルメンタルです。
2019年8月12日のコミックマーケット96で初販売され、2019年10月1日に各種音楽サイトにて配信が開始されました。
タイトルのQiliですが、霧に侵食された世界を舞台にしたアルバムなのでそのままきりで霧を表したものです。
sasakure.UKさんのキラキラとした表現に機械的なニュアンスが加わって何とも言えない別世界のようなSFチックな世界観の曲が収録されています。
確かにsasakure.UKさんの音楽だと感じるのに全然違う曲になるのは共作の魅力ですね。
Qiliのメインビジュアルですが、もしかしたら見覚えを感じた方がいるかもしれません。
クリエイティブユニットメゾネットメゾンのメンバーでイラスタレーターの湯木間さんがこのメインビジュアルを描かれたのですが、キズナアイのFL-AI-YERのあのイラストも湯木間さんが担当しています。
Qiliで私の好きな曲
好きな曲と言ってもMVが公開されているのは2曲だけなのでそれをそのまま紹介します。
全8曲収録のうちインストが3曲なので、歌っている5曲全てが公開されていてもこの2曲を選んだかもしれません。
最後の曲アンリアルタが個人的には好きな曲ですが、完全閉鎖文明区域の重く荒廃的な曲からの流れがあるからこそ軽快感が引き立つ曲だと思うのでセットで聞いてこそでしょう。
紹介する2曲ともボーカルはメゾネットメゾンのボーカルでもあるQ.iさんです。
またどちらのMVのアートワークもメゾネットメゾンの湯木間さんです。
最初に紹介するのがムーアです。
Qiliが気になったのはこの曲に惹かれたからです。
繊細で儚げな雰囲気が別の世界のような印象を与えてくれます。
メゾネットメゾンのQ.iさんの儚げな歌声が素晴らしいですね。
不可思議な映像も曲の雰囲気とよく合っていて見ていて好奇心が刺激されます。
緊張感のあるピアノがまたいい仕事をしている気がします。
sasakure.UKさんの曲とは違う雰囲気を楽しめる曲だと思います。
2曲目は「Hituxi」です。
儚げな歌声がマッチして羊を数えて入る夢の世界をよく表現していると思います。
ただのふわふわした夢かと思ったら、曲調と違ってかなりダークな歌詞で罪悪感を感じているような内容ですね。
羊と棺のダブルネームでHituxiというタイトルになっているのではないかというコメントがあってなるほどなと思いました。
何とも不思議な曲で歌詞はダークなのに聞いていて心地良いです。
Qiliは霧の世界の話ということでしたが、アルバムを通して聞いてみてある世界の始まりから終わりを表しているのかなと最初は思いました。
別の世界が新生して段々帝国?のようなものが繁栄して貧富の差が極端になっていって新天地を求めて旅立つ世界観かと思いましたが、もっと深い世界観が広がっている気がします。
ただ聞いていてもSFチックな世界観を堪能出来ますが、濃い霧に覆われた世界はどんな世界なんだろうと歌詞の意味に想像力を働かせながら聞くのもこのアルバムの楽しみ方かもしれません。