中国版キズナアイの登場でキズナアイな日々シリーズの分裂騒動は落ち着いたと思います。
中国アイちゃんの登場でこのまま多言語化していけば世界中の人と繋がれるのではないかという意見を目にしました。
私はそれは違うと思うのです。
少なくともどんどんインストールしてキズナアイが多言語化するだけで世界中の人と繋がれるほど簡単ではないと思うのです。
日本語で会話が成立する人みんな好きかと言えばそんなわけなくて好きな人嫌いな人すぐに忘れてしまう人色々いるじゃないですか。
確かにバイリンガル、マルチリンガルの人はより多くの人と繋がれる可能性はあるとは思いますが、Youtubeで世界中に動画を公開して活動しているキズナアイとは事情が異なると考えます。
キズナアイちゃんがマルチリンガルになるのと違う搭載AIをインストールして様々な言語を話すキズナアイが複数存在するのは全く意味合いが違います。
まとまりのない文章だと思いますし、愚痴よりもネガティブな内容になりそうですが思っていることを書いていこうと思います。
キズナアイを先に見つけたのは海外の人々
そもそも論で海外の人と繋がるのが新たな挑戦みたいな風潮ですが、キズナアイは日本よりも先に海外で話題になり人気になった存在です。
まず韓国で人気が出て人気ユーチューバーThe Anime Manさんの紹介や「ふぁっきゅー」で海外で人気になりました。
2017年12月にバーチャルYoutuberブームが起きて四天王と呼ばれる5人を中心に大幅にチャンネル登録者数が増えましたが、このブームの前にアイチャンネルは90万登録を超えていました。
この90万人はほとんどが海外の人達です。
今でもコメント欄に熱心にコメントをくれていますし、生放送の時のチャット欄には本当に様々な国の言葉が流れていきます。
日本でだけ人気があって世界に挑戦するなら分かるのですが、世界の人にも注目されているのに世界の人と繋がるために挑戦したいというのが個人的にはピンと来ません。
今繋がっている海外の人は誰を見に来ているのか
Youtubeにアクセス出来ない中国のbilibili動画のキズナアイのチャンネルには現在90万人の登録者が居ます。
有志が中国語の字幕をつけた動画を見るためにそれだけ多くの中国人が集まっているのは凄いことだと思います。
中国でのイベントの様子を見たことがありますが、熱気がとにかく凄いですし日本の文化を知るために日本語が喋れる人が多くて驚かされました。
日本にいる私達とアイちゃんを好きで応援している気持ちは何も変わらないと思います。
日本で行われたA.I. Party! 2019 〜 hello, how r u? 〜の他に中国上海でも実は誕生日イベントが行われました。
ただこの上海のイベントに登場したのがキズナアイちゃんではなくて中国版キズナアイだったようでわざわざお祝いしに行ったファンは不満というか困惑したようです。
中国の人が見てきたのもキズナアイちゃんであり、アイちゃんの誕生日をお祝いしに行ったのに中国語を喋る分裂したキズナアイの1人が出てきたのですから不満を持つのも当たり前だと思います。
誰が好きで誰を見に来ているのかという話なんですよね。
日本語しか喋れないのを100も承知で駆けつけてるわけで、アイちゃんとおめでとうありがとうのやり取りだけでも十分に幸せだったと思います。
バイオハザードの動画でメダルを取るたび「謝謝」と言うのでbilibili動画のコメントは盛り上がっていましたが、日本語を話すあのアイちゃんが好きでわざわざ見てるわけで何を話しているか分かるというのは二の次ではないのでしょうか。
私はスポーツ観戦で野球やサッカー、テニスを見ますがたまにわざわざ海外の実況を見に行くことがあります。
雑談は何を言っているか分かりませんが、試合に関係することなら何となく言っていることは分かりますし特にサッカーは「アンドリュー、ジョンソン、エリックゴールゴールゴール!!」みたいな感じなので普通に楽しめます。
海外の実況の雰囲気が好きでわざわざ見に行くのですが、もしこれが強制的に通訳付きや日本の実況に切り替わるようになったら怒ります。
日本の実況が良い悪いではなくてあの雰囲気を楽しみにわざわざ見に行っているのですから当たり前です。
今キズナアイちゃんのチャンネルに登録している人は日本語で何を言っているか分からないものをわざわざ登録して見に来てると思います。
字幕があれば内容は十分に理解出来ますが、字幕がない生放送まで見に来る人は意味が通じるかどうかは関係なく日本語で喋って動いているアイちゃんが見たくて配信を見ているはずです。
誰が見たいのかと言えばあの可愛くてポンコツなキズナアイちゃんを見たいのです。
話せるではなく何をするかが重要
今すでにアイチャンネルに登録している海外の人は外国語をインストールして搭載AIが変わったキズナアイよりも日本語のキズナアイが見たい人のほうが多いはずです。
例えば英語をインストールしたキズナアイが誕生したとして何をするのかが重要になってきますが私は今のところ何をしたら良いか思いつきません。
アイチャンネルで英語の動画を出してももうすでに繋がっている人が見たいキズナアイの動画ではありませんし、検索で偶然見つけて興味を持ってくれる人が何人いるのかなと思ってしまいます。
海外の流行りをアイちゃんが取り入れて動画にした方が訴求力がある気がします。
キズナアイを全く知らない新しい人と繋がるためのチャレンジということでYoutubeを離れて活動するとしましょう。
そもそもキズナアイの見た目に拒否反応がなく興味を持ってファンになってくれる可能性のある外国人はどんな属性の人物か考えると、漫画やアニメやゲームが好きな人がやはり可能性が高そうだと思います。
そういうイベントの会場に出向いて英語でコミュニケーションを取れば新規のファンを獲得出来るかもしれません。
ただアイチャンネルに誘導するとコミュニケーションを取って興味を持ったキズナアイではなく日本語のキズナアイの動画ばかりの場所に誘導することになります。
実際に会話した存在と別のキズナアイを好きになるかはまた別の話でせっかくの誘導も意味がなくなる可能性があります。
またそのような層にアプローチする方法はすでに分かっています。
「キズナアイゲーム暴言まとめ集」を作成してリピート再生しておけば良いのです。
全くキズナアイを知らなくてキズナアイに興味を持つ可能性のある人間には「ふぁっきゅー」などを含んだ動画の方がより強い興味関心を引くことが出来ると思います。
人気番組世界の果てまでイッテQ!の出川さんのように街中で通り掛かる人にモニター越しに話しかけて行くとしましょう。
キズナアイの見た目に拒否反応のない人を探すのが大変そうですし、話をしたからといって興味を持ってもらえるかは別の問題です。
そしてここでも日本語のキズナアイが話したほうが強い興味関心を引けると私は思います。
日本語のアイちゃんのほうが見た目の説得力がありますし、出川イングリッシュのような下手くそな英語でも一生懸命コミュニケーションを取ろうとしてくれる姿のほうが印象に残るのではないでしょうか?
「なんだコイツは?」みたいな雑な対応のほうがアイちゃんの良さは活きると思いますし、もしその様子を動画にするなら撮れ高を作れるのは日本語のキズナアイです。
そうやって考えていくと外国語をインストールしたキズナアイを増やしても何をすれば良いのか全く見当がつかないのです。
搭載AIを増やしてキズナアイを多言語化する「だけ」では世界中の人と繋がる可能性は増やせないと私は思います。
日本語のキズナアイを通訳すればいいのかというとそれなら必要に応じて通訳をしてもらえる人を雇えば良く、わざわざ外国語を話すキズナアイを増やす必要性がありません。
搭載AIが違うなら話す内容や仕草も全てキズナアイとは違うはずで外国語が話せるだけで0から人を引きつけて人気になれるものを自分で築き上げて行かなくてはなりません。
話せることはほとんどアドバンテージにはならず何をするかが重要になってくると思います。
だからbilibili動画で中国版キズナアイはどんな活動をするのか、本当に新しく繋がることが出来るのか非常に興味深く何をするのか見ていきたいです。