「反転アンチ」という言葉をバーチャルYoutuberを追っていたら一度は聞いたことがあると思います。
反転アンチを検索してみるとvtuber関連のサイトしかヒットしないので、この界隈独自の言葉なのでしょう。
意味は簡単に言えば「ファンだった人がアンチになる」ことです。
半年前のまだ純粋にキズナアイちゃんの活動を追っていた頃はなぜファンだったのにアンチ化してしまうのか分かりませんでした。
しかし最近は気持ちが途切れて負の感情に飲み込まれそうになることがあります。
そのたび声を掛けてくれる人がいるのがとてもありがたく、支えてくれる人がいる限りは負の感情に飲まれることはないと思いますがなぜ「反転アンチ」になってしまうのか分かった気がしました。
今なら言葉で説明できる気がしたので書いていきます。
負の感情をどこに向けるのか
キズナアイちゃんは分裂という大きな活動の変更があったのでそれが受け入れられず反転アンチになるのは、ある意味分かりやすいと思います。
ただvtuber界隈では1年以上前から反転アンチという言葉はあったと思います。
応援している人の活動内容が変わっていないのに反転アンチになってしまった人がいるということでしょう。
なぜか考えてみると、恐らくどんなに楽しく応援していても活動を追っていると100%満足することはなく少しずつ不満は蓄積していくのではないかと考えられます。
活動が少ない、あるいは活動が多くても追うのが大変とか、これはこうすればいいのにという不満が必ず少しはあるものだと思います。
それ以外にもファンとの間で何か嫌なことがある、イベントで不満な点があった、理不尽ですが全く関係のない日常生活の中でストレスが溜まり動画や配信を心から楽しめない、楽しく活動を追っていても負の感情が溜まるのはおかしくないことです。
逆にポジティブな感情も動画やツイッターの活動などから得られてどんどん溜まっていくものだと思います。
だから例えば応援している人の活動がどんどん減っていくとポジティブな感情を得られず、もっと活動が見たい不満が蓄積しプラスとマイナスの感情が逆転した時にアンチ化する可能性が考えられます。
しかしこのケースでは諦めてあるいは興味を失って去っていく人がほとんどだと感じます。
反転アンチは活動が継続している状態でないとならないのではないでしょうか。
この違いがなぜ起きるのか分からず言葉にも出来ませんでしたが、自分が近い心境になることで理解出来た気がします。
マイナスの感情、負の感情が一定数に達して離脱する人の心境は想像でしかありませんが「なんで今まで応援してきたんだろう」「無駄な時間だった」など自分を否定するものなのではないでしょうか?
負の感情を自分に向けることで「好きだった自分」「応援してきた自分」を否定し、離れていくのだと思います。
だから応援していた人は嫌い、あるいは無関心になると予想します。
反転アンチとは応援していた自分を否定せず応援していた人に負の感情を向けることでなるのでは?
では反転アンチとは何かを考えると「応援していた自分を否定せず応援していた人に負の感情を向けること」なのではないかと私は考えました。
つまり「応援してきた自分の好きな感情、時間、愛情を否定しない」ことです。
自分が可愛いとは違うと思います。
応援していた昨日までの時間は過去のことでもう変えることが出来ません。
応援していていっぱい良いことや楽しいことがあった時間は、純粋に応援していた気持ちは間違っていたのでしょうか?
そんなわけはないと思います。
しかし負の感情が溜まっているでも過去の自分は間違っていない、ではこの負の感情をどこに向けるのかと言った時に応援していた人に向けるのが反転アンチなのではないでしょうか。
キズナアイのように活動に大きな変化があった場合には分かりやすくなります。
「分裂前のキズナアイが好きで応援していたが、分裂したせいで楽しめなくなった」
分裂という変化のせいで楽しめなくなったのでキズナアイの活動を否定するが、キズナアイが好きで応援してきた気持ちに変化はないは別に矛盾していないと思います。
だからもしも他人が「嫌なら離れろ」と言ってきたとしても応援してきた時間も好きな気持ちも本物でそれを否定することは出来ない、自分が否定しないのに他人が否定してきたらむしろ怒りの感情が湧くのも自然でしょう。
活動の否定くらいなら反転アンチではないと思います。
私も反転アンチになってしまいます。
負の感情を向けて応援してきた人は間違っていると活動を破壊しようと行動し始めてしまった時に「反転アンチ」になってしまうのだと考えます。
たまにわざわざアンチ活動のためによくそこまで出来るよな、なんて書いているのを見掛けますがベクトルが反対になってしまっただけでやっていることはアンチ化する前とそこまで変わらないはずです。
動画を見て感想を書く、生放送にコメントで参加する、ツイッターにリプライする。
応援活動をしていたら当たり前にやっていることのベクトルが応援からアンチ活動になっているだけなので、大変でも苦痛でもないはずです。
応援している人のことをよく知っていて、応援しているからこそ感じる不満や弱点も分かっている反転アンチは非常に危険な存在です。
よく知らずに批判したものは的外れで何も響きませんが、反転アンチの的確な批判はファンなら少なからずダメージが有るものです。
悔しいけれどアンチ活動している人間の言葉を認めざる得ないと思った経験は何度かあります。
バーチャルYoutuberさんがファンと向き合い出来る精一杯の活動をしていても、負の感情が溜まるのを防ぐことは出来ないでしょう。
だから反転アンチにならないようにするために大切なのは同じように応援しているファンなのかもしれません。
不満を吐き出してもらったり、不安な気持ちを共有したりして支えてあげることで負の感情を蓄積することを防ぎ反転アンチ化を防げるのではないかと最近は考えています。
不満をつぶやいていたら即アンチと認定して排除するのではなく、可能な限り理解するように努めていきたいなと私は思いました。