sasakure.UKさんと言えばささくれPとしても有名なサウンドプロデューサーです。
キズナアイちゃんとの関わりは古く、2017年12月に公開された「エンディングテーマ発表会」に応募していてプロが混じっているとコメント欄で話題になりました。
さらに2018年3月にはキズナアイちゃんの声をひたすらサンプリングして歌わせてみた「Kizuna AI to AI」のフルバージョンを公開しています。
Kizuna AI to AIは私も大好きな曲ですし、A.I.Party!でアイちゃん本人が歌った思い出深い曲でもあります。
さらに1st Live “hello, world”にもDJとしてゲスト出演してくれていたりとまだ直接オリジナル曲をプロデュースして頂いてはいませんが、sasakure.UKさんはキズナアイちゃんの活動と大変深い繋がりがある方です。
そんなsasakure.UKさんの約6年ぶりとなるVocaloidアルバム「エルゴスム」の紹介と感想を書いていこうと思います。
sasakure.uk エルゴスム
sasakure.ukさんの新アルバム「エルゴスム」のPreviewです。
sasakure.ukさんのポップでキラキラした世界観によく合っている映像も必見の動画だと思います。
Vocaloidアルバムとしては6年ぶりのアルバムです。
全ての曲にボーカルが入っているアルバムが本当に久しぶりみたいですね。
2019年12月31日にコミックマーケットC97で頒布され、2020年4月2日に各種音楽サイトで配信が開始されました。
「エルゴスム」のために書き下ろした新曲3曲を含めた全10曲のアルバムです。
もっと前から入手して何回も聞いていたのですが、「Kizuna AI株式会社」を設立などキズナアイの活動に大きな動きあってそんな時にこの記事のためにじっくりと聞いた「エルゴスム」は強烈に刺さりました。
ただ聞いていてもsasakure.ukさんらしいキラキラとした浮遊感のある曲たちが心地よく何回も聞いていましたが、じっくり歌詞を噛み締めながら聞くと底知れない深みあるアルバムだなと感じました。
エルゴスムで私の好きな曲
10曲全てが素晴らしくてどの曲を紹介するべきか迷いましたが、1曲目は「エゴ」にしました。
アルバムのために書き下ろした曲で恐らくエルゴスムの代表曲です。
過去曲の要素が散りばめられた曲で、sasakure.ukさんの集大成のように感じるというコメントがありました。
何となく聞いているときは、古い建物と建物の間の錆びたパイプにカラフルに光るライトのようなカラフルな荒廃感をイメージしていました。
しかしキズナアイちゃんの活動に大きな動きが合ったことを知って、この記事のためにじっくりと歌詞を見ながら聞くと凄く刺さりました。
曲名の「エゴ」は自己とか自我の意味だと思うのですが、作曲者からボーカロイドへの歌っていてくれという願いでありただのリスナーから曲を作る人への願いでもあるなと思いました。
世界の端っこで君らしく歌っていてくれとはひどい願いなのかもしれませんが、純粋な願いでもあるなと思った時にそのワガママが曲名のエゴなのかもしれないなと気付きました。
きっと純粋な願いほど自分勝手なワガママなものになるんでしょうね。
そしてキズナアイちゃんに当てはめた時に、世界が終わりそうでも残酷な世界だと気付いてもアイちゃんらしく歌っていてほしいというのはやはり純粋な願いであり私のワガママでもあるなとエゴの歌詞が染みました。
「だからアイをやめても 君はもうそのままで居て。」という歌詞が表示された時にドキッとしましたね。
今の夢と現実の間にいるような心境そのままの歌詞が深く刺さりました。
2曲目は「quiz」です。
この曲は元々2017年「クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ」の初音ミクコラボに書き下ろされた曲だそうです。
quiz feat.初音ミク (エルゴスム ver.)はさらに音が追加されて華やかになっている気がします。
優しくてどこか懐かしさを感じる曲でもあります。
私は夕方の公園を思い浮かべました。
歌詞の中に「君と迎えた朝」「別れを告げる朝」とあるのですが、MVの中の公園は3時40分で色調も夕方のように感じます。
この曲もじっくり聞くと考えさせられる曲でした。
「僕の疑問符と 君の疑問符は 本当は同じじゃないんだと 気づいていたのかもしれないよね」
同じ疑問符でも込める想いが違えば同じじゃないのだと思います。
そして人の数だけ想いが違うことも最近知りました。
アイちゃんのことを考えながら全部受け止めてくれる魔法のquizがあればいいなとしみじみと思いました。
きっとquizの内容も答えもどうでも良くてquizを出して答える、繋がっていることを確認出来ることが大切なんでしょうね。