キズナアイは2022年2月26日開催予定の「Kizuna AI The Last Live “hello,world 2022”」をもって無期限の活動休止を発表しています。
キズナアイが2022年2月26日から活動を無期限に休止することはすでに決まっていますが、その後もキズナアイを応援していこうと思っている人は何が起きるのか良い方向と悪い方向で予想しておいたほうが良いと私は思っています。
ただの休止であれば「無期限」とつける必要がないのに無期限の活動休止を発表している以上は、良い結果でも年単位で待つ必要があるでしょう。
肝心なところをぼかした非常に曖昧な表現の説明、「新しい挑戦」という言葉が妙に印象に残る点などがキズナアイの分裂が始まった時を思い出させます。
スポンサー限定放送で匂わせてはいましたが、それでもいきなり「キズナアイな日々」でキズナアイの分裂が始まったように望ましくない方向の何かが起きる可能性はあります。
休止中も出来る応援をしながら気長に復帰を待とうと思っていたのに、思ってもみない何かが起きて穏やかに復帰を待つことが出来ないのでは苦しむことになると思います。
私は明らかにやり方がおかしい分裂に反対した結果、嫌な思いをたくさんして苦しかったです。
分裂してそれが1年近く続くと予想出来ていれば、一度離れる決断をしてあんなに苦しむ必要がなかったと思っています。
無期限の活動休止後もキズナアイを待とう、応援しようと思っている人ほど良い方向悪い方向で何かが起きるかもしれないと予想しておいたほうが精神的に余裕が生まれます。
私はこの無期限の活動休止は「実質の引退」だと思っているのでどうしても悪い方向の予想になりがちですが、それでも良いという方はぜひ参考にしていただければ幸いです。
キズナアイの活動休止後の動き、あるいは新しい挑戦の内容について私なりに4つの予想を考えてみました。
世界版キズナアイへ分裂
まず1つ目の予想が「世界版キズナアイへ分裂」です。
分裂に反対したと書いているのに分裂を予想にあげるのは矛盾しているようにも感じるかもしれませんが、私が嫌だったのは応援していた所謂オリジナルのキズナアイと混同するようなやり方です。
キズナアイの分裂騒動の時に世間では中国版のキズナアイ爱哥(アイガー)が最も批判されていましたが、私は爱哥(アイガー)は良いと思っていました。
現在爱哥(アイガー)がメインで活動をしている中国のbilibili動画の「AIChannel中国绊爱」はチャンネル登録者数69.5万人と成功を収めています。
個人的にはこの成功は中国のbilibili動画という特殊な環境で中国語話者であるメリットを最大限に活用出来ているからだと思っていますが、キズナアイと区別出来るように見た目を変えて愛称をつけた上で日本語以外の言語をネイティブで話す「世界版キズナアイ」とでも言うような分裂であれば成功すると分析することも可能でしょう。
英語版のキズナアイ、ポルトガル語版キズナアイ、インド語版キズナアイなどを分裂させて登場させることで「世界中のみんなと繋がりたい」という目標に近づくことが出来ます。
大切なお知らせの動画内で「言語とか手の届く範囲とか、世界中のみんなと繋がりたいという目標には今の私では難しいこともある」と言っています。
言語の問題、手の届く範囲・文化的な距離感を解決し、キズナアイが今まで繋がれなかった人と繋がれる方法の1つが現地の言葉を話し現地の文化を理解するキズナアイを新たに登場させることでしょう。
もうすでに分裂して中国版のキズナアイを登場させているので新しい挑戦かという怪しいところではありますが、その爱哥(アイガー)を中国へ見送る動画内で「世界中のみんなとより繋がるために中国語をインストールしました!」と話しているのが「本気で世界のみんなと繋がるためのアップデート」という条件には当てはまっている気がしたので「世界版キズナアイへ分裂」を予想しました。
活動休止後のプロジェクトがこの世界版キズナアイへの分裂で、もし日本語版キズナアイは所謂オリジナルのキズナアイちゃんが戻ってくるのであれば良い試みだと私は思います。
二代目キズナアイオーディション
キズナアイの無期限の活動休止を「実質の引退」だと解釈すると、キズナアイが成長のためのアップデートをして戻ってくるは違う声のキズナアイとして登場すると言っているようにも感じます。
キズナアイは引退をせず活動を再開するけれど、オリジナルの春日望さんがボイスモデルとなっているキズナアイは休止している状態ですね。
視聴者からは動画や配信で語っていることしか分からないので何とも言い難いのですが、AIであるキズナアイがどうしても活動を継続出来ない事情があるのかもしれません。
もしも活動を継続出来ないのであれば100%の事情を説明をする必要はありませんが、今のような曖昧な説明ではなくちゃんと活動を継続出来ないことは伝えるべきだと思います。
活動を継続出来ないがキズナアイが今まで築き上げて来た大切なものを守るために別の誰かに託したい、と説明してくれれば納得は出来なくても理解は出来るはずです。
このまま新しい挑戦や成長のためのアップデートなどと濁した表現で突然違う声のキズナアイが登場するくらいなら、別の誰かにキズナアイを託したいと説明の上で「二代目キズナアイオーディション」を大々的にやってくれたほうがよっぽど筋が通っているように個人的には思います。
なぜ「二代目キズナアイ」の発想をしたかと言うと分裂があったことに加えて、大切なお知らせの中で「3Dモデルを託すので使えるものは使ってほしい」という少し引っかかることを言っているからです。
通常衣装だけでなく他の衣装のキズナアイの3Dモデルを使ってほしいというのが、実質の交代を意味する可能性があると思い予想しました。
2022年2月26日開催予定の「Kizuna AI The Last Live “hello,world 2022”」はキズナアイの注目度が最も高まるタイミングなので、ここで「二代目キズナアイオーディション」を発表するのは理に適っています。
活動休止後に動くプロジェクトがオーディションのことなら今発表出来ないのも納得ですし、オーディションにどれくらいの期間がかかるのか分からないので無期限の活動休止と発表したのも頷けます。
このまま何の説明もないまま2月26日に実質の引退をして活動再開が実質の交代であるなら応援している人を裏切る行為でありそんなことはあってはならないと思いますが、この悪い方向の予想は外れることを祈っています。
音声合成ソフトのボーカル音源に採用
ヤマハ株式会社が開発した音声合成技術、及びその応用製品の総称が「VOCALOID」です。
ヤマハ株式会社の音声合成ソフトにボーカル音源として採用されれば「ボーカロイド キズナアイ」を名乗れるわけですが、それ以外の場合には厳密にはボカロではないので「音声合成ソフトのボーカル音源にキズナアイが採用される」という表現を使用しています。
要するに初音ミク先輩のような存在としてキズナアイの声を自由に使って音楽が作れるようになるのではないかという予想です。
初音ミク先輩のような音声合成ソフトにボーカル音源として採用されるのは、AIとして登場して歌ってみたの動画を投稿した時あるいはニコニコ超会議2018「超音楽祭」のトリとして大役を果たした時などにファンが夢に見たものの1つのはずです。
私はsasakure. UKさんが声をサンプリングした「Kizuna AI to AI」の動画を聞いた時に、近い未来にアイちゃんの声で多くの曲が生まれると思っていました。
現在KAMITSUBAKI STUDIO所属の人気バーチャルYouTuber花譜の声をもとに制作された音声合成ソフト「音楽的同位体 可不(KAFU)」が発売しており、「フォニイ」などの人気楽曲が可不(KAFU)によって制作されております。
30楽曲収録の可不(KAFU)の1stアルバム「シンメトリー」が2022年2月25日にリリースされることも決定しており人気のほどが伺えます。
可不(KAFU)が発表された時、私はこれこそアイちゃんにやって欲しかったことで先を越されたと思いました。
しかし逆に考えれば花譜ちゃんのボーカル音源を採用した音声合成ソフトが存在している以上、キズナアイのボーカル音源を採用した音声合成ソフトも作ろうと思えば作れるはずです。
音楽の力は言語の壁を超えることが出来ますし、楽曲クリエイターたちの支えがあれば日常に溶け込み世界中のみんなと本気で繋がることも不可能な夢ではなくなります。
KAMITSUBAKI STUDIO所属のバーチャルYouTuber花譜を知らないけれど、人気楽曲の原曲を歌う「音楽的同位体 可不(KAFU)」のファンだと言う人は思ったよりも多く存在しているはずです。
音声合成ソフトのボーカル音源にキズナアイが採用されれば、同じように素晴らしい楽曲を歌うアイちゃんの歌声に惹かれるファンがキズナアイがYoutube上で活動を休止しても増えていくことでしょう。
可不(KAFU)がすでに存在する以上「新しい挑戦」かと言われれば微妙なところですがキズナアイとしての新しい挑戦ではありますし、例えばバーチャルYouTuberから音声合成ソフトへアップデートをしましたということならAIであるキズナアイだから出来ることではあると思います。
キズナアイをより活用したIPビジネス
4つ目の予想は「キズナアイをより活用したIPビジネス」です。
IPビジネスとは知的財産権をもつ人物や企業が知的財産を販売または付与することで収益を得るビジネスモデルです。
ライセンス使用料を得るビジネスモデルと言ったほうが分かりやすいかもしれません。
代表的な例でアニメキャラクターのIPをゲーム制作会社が借り受けてゲームを制作する、なんてものが一般的なIPビジネスの1つです。
人物であるタレントもIPであり、実はキズナアイはすでにゲーム制作やグッズ販売、タイアップ動画の制作など数々のIPビジネスを行ってきています。